盧海鵬

1930年代の中国。北の八卦掌のグランド・マスターであるゴン・パオセンは引退を決意し、その地位と南北統一の使命を譲る後継者を探していた。候補は弟子のマーサンと、南の詠春拳のグランド・マスター、イップ・マン。パオセンの娘で、奥義六十四手をただ一人受け継ぐゴン・ルオメイも、父の反対を押し切り名乗りを上げる。だが、野望に目が眩んだマーサンがパオセンを殺害。ルオメイは父のため仇討ちを誓う。後継者争いと復讐劇が絡み合う、壮絶な闘いの幕が切って落とされたー。

明朝末期。朝廷の命を受け、天竺から秘宝“時空の金球”を運んでいた秘密警察のホー・インは、謀反でぬれぎぬを着せられ、義兄弟のユン・ロンたちに雪山に追い詰められる。だがその時雪崩が起き、彼らは氷に閉ざされることになった。400年ほど後の現代、香港。ひそかに発見され、冷凍カプセルに眠っていたホー・インらは、事故によって目覚める。すっかり様変わりした世の中に驚きながらも、彼らは戦いを再開する。

香港ノワールの巨匠ジョニー・トーの監督50作目で、中国公安警察の麻薬捜査官がアジアをまたにかけた巨大麻薬組織の壊滅に挑む姿を描いたサスペンスアクション。中国・津海にあるコカイン製造工場で爆発が発生し、現場から逃走した車が衝突事故を起こす。車を運転していた香港出身のテンミンという男が病院に担ぎ込まれるが、麻薬捜査官のジャン警部は、テンミンが麻薬組織に大きなかかわりを持っていると察する。麻薬密造には死刑判決が下るため、減刑と引き換えでテンミンに捜査協力を要請したジャン警部は、テンミンの情報をもとに潜入捜査を開始。すると、中国全土だけでなく韓国や日本にまで勢力を拡大する麻薬シンジゲートと、その巨大組織を裏で操る「香港の7人衆」の存在が浮かび上がる。