若い大学の恋人が海辺の別荘で過ごすはずのロマンチックな週末は、思いがけない訪問者たちと周囲の環境が不審な感染の兆候を示し始めたことで一変する。静かな海岸や朽ちかけた建物、肌に感じる違和感が徐々に緊張を高め、ふたりの関係にも亀裂が生まれていく。
外界と隔絶された場所で、小さな群像が次第に疑心暗鬼に陥りながら生存をかけた決断を迫られる様子が描かれ、自然の不気味さと人間同士の衝突がじわじわと恐怖を増幅させる。映像と音響を生かした不安定な空気感の中で、愛と恐怖、信頼と裏切りが同時に試される作品だ。