夏祭りのあと、人気のない園内を徘徊する若者たち。ネオンの残り火と夜風だけがやけに冷たく、笑い声は次第に途切れていく。はしゃぎながらも不穏な気配に気づく彼らは、閉ざされたアトラクションの影やメリーゴーラウンドの下に潜む何かに導かれていく。
やがて「小さな捕食者」が一行を執拗に追い詰め始める。見えない音、かすかな引っかき傷、そして瞬時に広がる恐怖――次第に仲間同士の信頼は崩れ、誰が生き残るのかをかけた心理戦と肉体戦が展開される。笑顔の裏に潜む狂気と、日常が一変する瞬間を描いた現代ホラー。