地方紙でくすぶるジャーナリストが、少女たちが暮らすシェルターで隠蔽されてきた虐待事件に執拗に迫る物語。資金も人脈も乏しい彼は、被害者の声を拾い上げるうちに、制度の壁と腐敗した大人たちの抵抗に直面する。小さな記事が波紋を広げる一方で、取材は次第に彼自身の生活と信念を試すものになっていく。
真実を追う過程で明らかになるのは、表向きの善意の裏に隠された利権と沈黙の連鎖。危険と孤立を恐れずに闘う主人公の姿は、正義とは何か、誰が守るべきかを観客に問いかける。重苦しいテーマを描きつつも、人間の弱さと強さ、そして希望の光を織り交ぜた社会派ドラマ。